戦略マップ バランスト・スコアカードの新・戦略実行フレームワーク

戦略マップ バランスト・スコアカードの新・戦略実行フレームワーク

ロバート・S・キャプラン、デビッド・P・ノートン(著) 櫻井通晴、伊藤和憲、長谷川恵一(監訳)
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戦略マップ バランスト・スコアカードの新・戦略実行フレームワーク

ロバート・S・キャプラン、デビッド・P・ノートン(著) 櫻井通晴、伊藤和憲、長谷川恵一(監訳)

【こんな人にオススメ】

・経営者(に限らず組織のトップチーム)
・リーダー
・戦略に興味のある人
・戦略の実行がうまくいかず困っている人
・戦略の浸透・理解に困っている人
・BSC(戦略マップ)をしっかり学びたい方
・難しい事は嫌いだが戦略を学んでみたい方


【こんな本です】

キャプランとノートンのBSC 3冊目の本です。

戦略マップ」という言葉を世に広め、
戦略管理に関して革新的進化を起こした本です。

組織がビジョンを達成し成功する。
企業であれば、如何にして「企業価値」を高め、成功するか。

誰もが知りたいであろうこの方法、
しかしこれまで明確にする事ができなかった方法の一つが、
本書「戦略マップ」の中で明らかにされています。

企業の持つ「無形の資産(人的資本、情報資本、組織資本)」から
「企業価値(向上)」を生み出すまでの道筋(成功物語)を、
論理的因果関係をもって明確に、そしてシンプルに解説しています。

戦略を「記述」する事、戦略の「可視化」を実現した事により、
世界の経営管理、戦略管理に大きな影響を与えた、
100年後にも読まれるであろう人類の財産と呼べる本です。



【この本を読むと】

戦略マップの効果が理解できます
・戦略を論理的に理解できます
・戦略を直感的に理解できます
・戦略を視覚的に理解できます
・戦略を記述できるようになります
・戦略を語る事ができるようになります

「私は戦略マップが大好きです」

これは本書内で紹介されているある経営幹部の言葉です。

「私も戦略マップが大好きです」

これは私の言葉です。

はい、本当に好きです、笑。
理由は色々ありますが、何と言っても、
戦略マップは「美しい」。

視覚的にも美しい。
論理的にも美しい。

戦略マップ誕生のプロセスも美しく、
BSCとのポジショニングも美しい。

「戦略はアートである」と私は考えていますが、
まさに戦略マップは素晴らしいアートです。

戦略マップを見るだけで、
誰でもその戦略を理解できます。
最上位の戦略目標を達成するため、
その他視点内の戦略目標がどのような因果関係、
論理的理由で展開されているのか、
その戦略の論理が理解できます。

戦略マップは、
企業の持つ「無形の資産」から如何にして、
ビジョンを達成するのか(「企業価値」を生み出して行くのか)、
という成功へのストーリーラインをシンプルに表現します。

戦略を記述し、可視化を実現、
そして戦略を理解させ浸透させる。
その戦略を測定し、管理する。

こんなフレームワーク、
人類史上あったでしょうか。

戦略マップ」、
BSCの概念から生まれ、
今やBSCと双璧をなすまで成長・洗練された
美しいフレームワーク。

その概要から詳細までが(事例も含めて)、
本書にはびっしりと書かれています。
前2冊と同様、徹底的に厳しく、
丁寧に解説されています。

その前2冊との関係性も本書中で紹介されています。

戦略実行の成功に求められる3要素として、

「結果のブレークスルー」=「戦略の記述」+「戦略の測定」+「戦略の管理」

このような「表現」がされています。
これは以下の考え方に基づいています。

・測定できないものは管理できない
・記述できないものは測定できない

そして上記「表現」に対応するのがこちらです。

「結果のブレークスルー」=
 「戦略マップ(本書)」+「バランス・スコアカード(1冊目)」+「戦略バランスト・スコアカード(2冊目)」

つまり本書「戦略マップ」は「戦略の記述」を中心に書かれています。

しかし、単に「戦略の記述」方法だけが書かれているわけではありません。
企業の持つ「無形の資産」から「企業価値」を創り出して行くまでの「考え方」、
「実践的方法」、その他にも戦略に関する重要なお話が満載です。
それがこの「戦略マップ」というものを中心に説明されています。

どのような流れで説明されているのか、私的な紹介をしてみます。
何といっても500ページを超えるボリュームのある本ですから、
大局を捉えていないと各論に流されてしまうかもしれません。
(つまりこれ以降は私の勝手な「おせっかい」です、笑)

本書の構成は以下の通りで、これが全15章から成っています。

第㈵部 「概観」
第㈼部 「企業価値創造のプロセス」
第㈽部 「無形の資産」
第㈿部 「戦略と戦略マップの構築」
第㈸部 「ケースファイル」

大きな流れで言いますと、

戦略マップをザクッと説明」
 ↓
「価値を生み出す非常に重要なプロセスを説明」
            (内部プロセス→顧客)
 ↓
「その重要なプロセスを支援するために大切な無形の資産を説明」
                (学習と成長→内部プロセス)
 ↓
戦略マップの作り方」

こんな感じです。

戦略マップ」を中心にこのような流れの中で、
「戦略を方向づける」ことの大切さ、
「戦略テーマ」、「業務管理プロセス」等 4つのプロセス、
「無形の資産」として「人的資本」等 3つの資本、
「戦略的職務群」「戦略的ITポートフォリオ」など、
重要な概念や言葉がきめ細かに解説されています。
またその都度、事例が用意されており、理解の手助けをします。

更にキャプラン&ノートンの研究成果である、
戦略マップのテンプレート」が用意されております。
テンプレートは読書を進める上でも有用ですが(全体像を捉えながら読む)、
実際に組織が戦略マップを作成する時に利用することができます。
(これは凄まじい効果を発揮すると思いますよ)

本書を読む前に、p.35にある「戦略マップのテンプレート」を眺めてから、
またはp.457にある「具体的な戦略マップ」を眺めてイメージを捉えてから、
読書するとわかりやすいかもしれません。
どちらも視覚的で、直感的にわかりやすいと思います。

更に「BSC」「戦略マップ」「アクション・プラン」の理解に関して述べれば、
pp.86-87とp.455を眺めてから学習するとわかりやすいと思います。

全体的なまとめ方だけでなく各論まで、とても充実しています。
人材マネジメントを考えながら読んでも、
ITをどのように活用するべきかを考えながら読んでも、
楽しく有意義な時間を過ごせる事でしょう。
(p.347から始まる第10章「組織資本レディネス」は
組織論としても非常に面白く興味深く読めます。
もはや全方位!笑)

美しい「戦略マップ」の誕生と発展、
出し惜しみのない研究と実践成果の報告、
まさにキャプラン&ノートンの集大成である。



、、、かと思いましたが、言い換えます。


本書は、

美しい「戦略マップ」の誕生と発展、
出し惜しみのない研究と実践成果の報告、
まさにキャプラン&ノートンの大傑作である、と。


キャプラン&ノートンの、BSCの進化はまだ終わっていません。
つまり「集大成」という言葉は不適切な気がしたのです。

実は、第12章「戦略実行キャンペーンの計画」という
非常に大切なチャプター(章)があります。

本当に大切なチャプターです。
あらゆる組織のトップチームの方々は勿論、
戦略策定・構築・運用に携わる方々は必ず読んで欲しいチャプターです。
ここが理解・実行できればコンサルタントはいらないです!
いや、いらないかも、です、笑。

そしてここで述べられている要素が、
後に5冊目となる「戦略実行プレミアム」へと発展していきます。

BSCの発展・進化は、世界中に組織がある限り止まりません。
人類が生存している限り組織が無くなることはありません。
つまりこの先もし、BSCという名前が変わる、そのような事があったとしても、
この美しいフレームワークが跡形もなく無くなることはないでしょう。

戦略マップ」、

キャプラン&ノートンの大傑作です。


一読の価値はあります。


(平松)

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