バランスト・スコアカードの生成・沿革とその特徴

バランスト・スコアカードの生成・沿革とその特徴

櫻井通晴(著)
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バランスト・スコアカードの生成・沿革とその特徴

櫻井通晴(著)

産業経理(VOL.60 NO.2 2000年7月号)


はじめに
1.Balanced Scorecardの呼称
2.バランスト・スコアカードの起源・生成
(1)TQCにおける方針管理に起源を求める見解
(2)タブロー・ドゥ・ボールとバランストスコアカード
(3)サイモンズの診断的コントロール・システム
3.バランスト・スコアカードの定義
(1)バランスの取れた業績評価システム
4.バランスト・スコアカードにおける4つの視点
まとめ

BSCに関わる起源や特徴について、研究者の立場から解説されたもの。BSCのフレームワークが非常に単純明快で、一方で使用方法によっては、様々な使い方ができるという理由により、一般の論者(研究者だけではなく、コンサルタントや実務家)が安易に論じたり、様々なセミナーで曖昧なことを言ったりしている現状を見事に喝破している。

掲載されたのは2000年7月と、ちょうど日本の実務界においてBSCが最初に大きな注目を浴びた時期と重なる。それまでは、どちらかというと、研究の世界では一時注目を浴びるものの、フレームワークの単純さや個々の議論の新奇性の乏しさにより、議論が深まっていない状態であった。またコンサルタント等、BSCを業務として提供する側は、紹介はするものの、その理解の仕方、提供の仕方は中途半端であったりした。あるいは、BSCの単純性に安易に便乗し、それ自体への議論を深めず、既存の自らの都合の良い領域の議論へ引っ張り込んだ似非コンサルタントも多かった。(今でも多い)

そう言う意味では、起源と生成を、わかりやすく紹介しているものであり、直接実務に貢献するわけではないが、BSC関連サービスを提供する人間は必読、BSCを自社に活用しようと考えている方も、誤った導入や運用をしないためにも、一読して大いに有用であると思われる。

「バランスト・スコアカードでも伝統的な財務指標を重視していることに変わりはないが、」

BSCの推進者が増えるにつれ、あるいは、BSCが戦略マネジメントシステムとして捉えられるようになるにつれ、財務の視点の重要性を低くして議論する向きが多くなっているようにも思う。しかし、BSCは財務的な成果を向上させることを依然として重視していることは、念頭に置くべきである。

P8「バランスト・スコアカードは戦略の実行を管理し、また企業の競争、市場及び技術環境の変化に応答させて戦略自体を柔軟に変化させるためのフレームワークを提供するものである。」

戦略マネジメントシステムが具体的にどのようなものかを完結に表現している。

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