機能子会社に対するバランスト・スコアカードの適用

機能子会社に対するバランスト・スコアカードの適用

園田智昭(著)
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機能子会社に対するバランスト・スコアカードの適用

園田智昭(著)

〜パイオニアシェアードサービス(株)のケースに基づいて〜


三田商学研究(47(1) 2004年4月)


Ⅰ.問題の所在
Ⅱ.機能子会社とは
Ⅲ.機能子会社に対するバランスト・スコアカードの適用
Ⅳ.BSCの適用事例-パイオニアシェアードサービス(株)のケース-
Ⅴ.機能子会社へのBSC適用に関する考察
Ⅵ.連結本社の視点の重要性とその拡張
Ⅶ.まとめと残された課題

BSCにおいて、人材と変革の視点が、どのように経営戦略の実現に貢献しうるのか、ということは大きな問題であった。

まだ、組織の学習能力の測定の段階に過ぎないが、これを実際のデータで取り出そうとした挑戦的な研究である。

BSCという意味で読むと、戦略マップの視点や戦略目標間の因果関係に対して、そこまでの因果関係を求めるべきか、という問題や、KPI間にも因果関係を求めるような記述があるが、それは必要なアプローチなのか、ということもあるが、著者の研究が進めば、BSCの保有し、まだ結論の出ていない問題についても、解答につながる成果が出てくるかも知れない。

P213
シェアードサービスとは、社内または企業グループ内で分散して行われている業務を、①ある社内部門または子会社に集中し、②業務の見直しを行って、③標準化し、処理を行うマネジメントの手法である。

P214
(シェアードサービスは)子会社という形態ではあるが、コストセンターとして機能子会社を位置づけることがグループ連結管理上は妥当である。(略)機能子会社へ与えられる会計的なミッションは、いかに業務コストを低減させ、取引価格を引き下げるのかという点に集約される(略)子会社という独立法人ではありながら、機能子会社にはグループ全体の視点での行動が求められ、部分最適化を目指した機会主義的な行動は許されない。

P219
パイオニアシェアードサービス(株)でバランスト・スコアカードの適用の導入が成功した理由として以下の3点を示すことができる。
1)グループ本社のトップマネジメントがグループでバランスト・スコアカードを導入するという強い意思を持っていた
2)(略)パイオニアグループでは4年間にわたりパイオニア経営品質報告書をさくせいしているので、それと類似したバランスト・スコアカードの作成と導入に抵抗が少なく、また評価の仕組みができていた
3)グループ各社に対する社内CS調査、従業員満足度調査、顧客満足度調査などを実施していたことから、顧客の視点の導入に抵抗がなかった。

P221
機能子会社のバランスト・スコアカードに連結本社の視点を加えることは、会計上の目的の相違からグループ本社と機能子会社の間に生じるコンフリクトを解消するのに役立つという重要なメリットがある

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