戦略経営時代のグループマネジメントと管理会計 -分散経営の諸相と業績評価

戦略経営時代のグループマネジメントと管理会計 -分散経営の諸相と業績評価

挽文子(著)
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戦略経営時代のグループマネジメントと管理会計 -分散経営の諸相と業績評価

挽文子(著)

企業会計(53(5) 2001年)


はじめに
Ⅰ.カンパニー制への組織変更による統合と分権化
Ⅱ.組織形態と管理会計
Ⅲ.本社の機能と組織の変更による統合と分権化
Ⅳ.業績評価:共通化の問題
Ⅴ.バランスト・スコアカードと共通化
おわりに

本論文は、グループ経営における管理会計について、業績評価の側面から検討している。グループ本社の位置づけが重要で、その傘下に上場子会社も入り、従う、という当たり前のことが、なかなか難しいことであるとの指摘は、よく言われていることでもあるが、興味深い。

これらの状況は、グループばかりでは無く、1つの会社でも言える。本社が事業本部に対して、必ずしも強いか、というとそうでもない企業も多い。

グループ経営を的確に行うためには、あくまでも統合が重要であるという指摘をし、そのために業績評価の共通化が必要であるという指摘は、全くその通りだと感じる。さらに、この指摘もグループだけでは無く、1企業内でも生じている。業績評価の共通化が必ずしもうまくいったいない企業も多い。
その意味で、BSCの可能性が大きいことについては、その通りだと思う

P43
グループ本社は、カンパニーのみならず上場子会社をも統合するグループ経営の担い手であり、強力なリーダーシップを発揮してその機能を果たす必要がある。しかしながら、グループ本社という考え方を上場子会社に浸透させていくことは、そうした企業固有の理由があるため難しく、グループ経営の課題の1つは上場子会社との新たな関係の構築にあると思われる。

P43
業績評価では、①尺度、②評価をする比較基準、③複数の尺度を採用する場合の各尺度の配点という3要素を考慮する必要がある。(略)グループ経営の業績評価の問題は、業績評価の対象、尺度、比較基準及び配点の選択と、それをどの程度共通化させるかという問題ととらえることができる。

P46
(リコーの例から)
財務の視点を除く各視点の成果指標は戦略毎に異なるため共通化されていないが、それらの成果指標の設定ルールが次のように3つ定められた。①戦略を達成するために重要な指標であること、②中長期的に発展するための指標であること、③最終的に財務の視点につながるものであること。

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